
建築パースに人を取り入れると、どのように建築物が利用されるのかのイメージがより一層鮮明になります。
しかし、「建築パースに人を入れると具体的にどのようなメリットがあるのか」「手書きの書き方がわからない」という方も多いと思います。
この記事では、初心者向けに建築パースに人を入れるメリットや手書き方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
建築パースとは?
そもそも建築パースの「パース」とは、“Perspective Drawing”(透視図)の略で、主に建物などを立体的に表現する透視図法のことを指します。
単にパースと呼ぶこともありますが、建築分野で使われることが多いので、パース全体を指す場合には「建築パース」と呼ぶことが多いです。
建築パースは、建物の外観を描く「外観パース」と内観を描く「内観パース」に分けることができ、さらに人の目線の高さで描くアイレベルのパースや鳥のように上空から建築物や景観全体を一目で把握できるように描く「鳥瞰パース」など、目線の位置でも分類ができます。
建築パースに人物を入れるメリットは?
それでは、建築パースに人物を描くことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
下記にまとめました。
①スケール感がわかりやすくなる
建築パースにドアなどの要素や小物を入れても、スケール感は人によってイメージが異なるために、実際の大きさを一目で伝えることは難しいです。
そこで、パースに人物を入れることで、建築物の実際のスケール感をわかりやすく伝えることができます。
②人の利用イメージが理解しやすくなる
人を建築パースに書き足すことにより、どのように建築物を利用するのかの日常的な利用イメージが理解しやすくなります。
例えば、リビングルームの内観パースに家族を描くことにより、リビングルームで一家団欒をするイメージを伝えられます。
また、レストランの内観パースにウエイターや食事客を書き足せば、どのように食事を楽しめる空間となるのか、また人はどこを通って席に着くのかといった導線もわかりやすくなるでしょう。
建築パースには人物を入れない方がいい場合もある
全ての建築パースに人を入れるべきというわけではありません。
人物が描かれていない建築パースの場合には、その分焦点は建築物そのものへと向かうので、建造物そのもののデザインやディティールを魅せたい時には人を入れないほうがいいでしょう。
このように、建築パースへの人物の書き込むかどうかは状況に応じて使い分けすることが重要です。
建築パースで人物を描く時に意識したいポイント
建築パースにはただ人を書けばいいというわけではありません。
ポイントを意識することで、より建築物を魅力的に見せることができます。
以下で人物を描く際に意識したいポイントについて解説していきます。
①スケールや配置を意識する
建築パースにおいて、人は建物のスケールや奥行きや実際の使用感を伝えるために重要な要素となります。
そのため、建物内部の要素との大きさを考慮しながら適切なスケールで人物を描きましょう。特に、ドアや窓はスケール感がわかりにくいので、その近くに人物を立たせると効果的にスケール感を伝えられます。
また、建物内部の使用感を伝えるために、実際の使用イメージを伝えたい場所に人物を配置すると良いでしょう。例えば、アイランドキッチンがある場合には家族と話しながら料理をする人を描いたり、リビングのくつろぎスペースを強調したい場合にはソファにゆったりと腰かけているジンブルを描くと、日常生活のイメージがより具体的に理解できるでしょう。
②ポーズや表情も描く
人のポーズや表情は、空間内の動きや雰囲気を表現するうえで役立ちます。
例えば、テーブルで勉強している子どもやカーテンを開けている大人など、人物に動きを付けることでよりリアリティが増します。
表情にも気を配り、家族と話している場合にはにこやかなものにしたり、何か作業をしている人は真剣な表情にすることで、パース自体の雰囲気に深みが出ます。
③衣服にも気を配る
意外と忘れがちですが、人物の衣服にも気を配りましょう。
夏のパースでは半袖の服、冬のパースでは長袖など衣服も季節に合わせて変更することで、実際の生活イメージが一層深まるでしょう。
また、床暖房がある家の場合には冬でも半袖にするなど、その家の特徴がわかるように衣服を変えることも重要です。
④フィードバックを反映させる
人物に限ったことではありませんが、人物を含めて完成させたパースは関係者と共有して修正や微調整を行いましょう。
人物と建物をそれぞれ個々で見ると適切に見えても、全体のバランスで見るとどこかが目立ちすぎているということも珍しくないです。
第三者からの意見を取り入れて微調整をすることで、より全体が調和した高クオリティの建築パースが出来上がるでしょう。
【手書き】建築パースへの人物の書き方練習方法
人物を描く際のポイントを押さえたところで、次は具体的にどのように人物を描くべきかの方法をお伝えします。
とはいえ、いきなり描くのは難しいので、以下で練習方法をご紹介します。
練習①人単体で描く
建築パースでは消失点や人の行動など描く際に注意すべき点が多いため、人を描くのに慣れていない人が最初から取り掛かろうとすると躓いてしまうケースが多いです。
まずは人単体を描く練習をしましょう。
最初は表情や衣服などの細部まで描く必要はありません。
頭と体の輪郭がわかる範囲で結構ですので、大まかに人物とわかるようにシルエットを描きましょう。慣れてきたら、スカートを足したりより体のシルエットを細かく描いたりしてみると、個性が出るシルエットを描けるようになるでしょう。
練習②シルエットに動きをつける
次に、ソファでくつろいでいる人や階段を降りる人、フライパンを持って料理している人など、少し複雑なポーズの人を描いてみましょう。
何も見ずに描くことは難しいので、描きたいポーズのフリー写真などを参考にシルエットを描いてみましょう。
また、慣れてきたら表情や服装も書き足していくと、より生活のワンシーンを切り取ったかのようなリアリティ溢れる絵になるでしょう。
練習③建築パースに人を書き入れる
ここまでスムーズに描けるようになったら、いよいよ建築パースに人を入れてみましょう。
描く際には建築パースの消失点や目線を意識し、手前に近い人ほど大きく、遠くの人ほど小さく描くと全体に立体感が出ます。
また、「ドアよりも人物が大きい」などスケール感を間違えてしまうケースもよくあるので、まずは人物を立方体でアタリを取り、ドアなどと身長を比べてスケールが適切かどうかを確認しながら描きましょう。
【まとめ】建築パースに適切に人物を配置しましょう
いかがだったでしょうか。
この記事では、建築パースに人を書き加えるメリットや人物の書き方のポイント、そして描き方までを解説しました。
建築パースには上手く人物を書き入れることで、あたたかみが増し、より建造物の完成イメージが理解しやすくなります。
ぜひ建築パースに適切に人物を配置し、訴求効果を高めましょう。